ラベル

2008年12月10日水曜日

炭椀


「炭椀」2008
素材:ボロボロになったお椀

野菜を切る包丁の軽やかなリズム、味噌汁がクツクツと煮える音、ご飯の炊き上がったにおい。食卓を包んでいる空気は、私を温かい気持ちにしてくれる。その中で、毎日使っている食器だが、自分の食器というものもまた、大きな安心感を与えてくれる。そこで、私が小学生の時から15年間使い続け、ボロボロになったお椀を新たな物へと、そして思い出の上に思い出を重ねてゆける様な物に作りかえてみようと考えた。手法は、燃やしてしまうという一見、思い出を残すのとは正反対の方法である。しかし、お椀の表情はがらりとかわり、尚且つ、もうこれ以上決してかわらないモノにすることができる。有機物から無機物へ。思い出は新たなる思い出へ旅立つ。「炭椀」の完成である。

第二回再生デザイン大賞 優秀賞受賞

2008年8月7日木曜日

「空蝉」2009
素材:コウゾ

服は人の皮膜のようである。脱ぎたての衣服には微かな生命を感じる。

TSUTSUMU~スウェーデン交流展

2008年6月1日日曜日

繊維模様の布


繊維模様の布」100×300㎝ 2009
素材:麻、コウゾ
      
SOLD OUT

2008年3月15日土曜日

BODY



「BODY」2008
素材:コウゾ

和紙の原料になっている楮(こうぞ)でかたどった体。

大地の服



「大地の服」2008
素材:クズ、コウゾ

桑沢デザイン研究所のギャラリーで開催された「実験的衣服造形・展」

ファションデザイナーの松居エリ先生のもと、衣服を根源的な視点から見直し、造形した作品発表展です。


昔、人は身の回りにある自然を利用して生きていた。食物を自然の中から得ていたように、衣服もまた自然の恵みの中から生み出したものだった。野山に分け入り、植物を採取し、樹木の皮を剥ぎ取り、繊維から糸を紡ぐ。丹念に撚をかけられ作った糸を、自分や家族の為に時間をかけて織り、布となり、衣服となった。

今、暮らしは大量生産、大量消費というサイクルにとって変わった。日々の暮らしと密接に関わっていた衣服は、目まぐるしいスピードで消費されるファッションという形になった。しかし、このような時代だから思い出してほしい。大地から始まる服の物語を。生命体としての服を。


実験的衣服造形展